「世の中に 絶えて桜のなかりせば 春のこころは のどけからまし」
在原業平の逆説的な歌にあるように、花見の季節になると、居ても立ってもいられなくなる。今年は早々に開花宣言が出されたものの、その後の冷え込みと週末の天候の具合で、これぞ、という花見ができなかったが間に合った。
つくばみらい市にある花見の名所:福岡堰で今年最後の花見を堪能。
堰から続く土手には両側に満開の桜、さくら、サクラ。
あゆの塩焼600円はチト高い。(横を流れる小貝川ではアユは採れない)
この調整弁があったから、昨年9月の隣接市:常総市を襲った鬼怒川の氾濫とは運命を別にしたのかも。
堰の上も車道になっていて、もちろん一方通行だが車も通れる。水を湛えるエリアと空の色が一体となり、何か幻想的。
せっかくの桜に目もくれず、ブラックバスか何かを狙う釣り人達も。
ガイジンさんも花一面の水辺にご満悦の様子。ちょっと、ハムレットのオフィーリアの絵のよう。
悲しすぎるか・・・。
水辺に桜はよく似合う。千鳥が淵の桜もそりゃ見ごたえあるけど、スケールでは断然こちらかな。
しゃれたトイレも完備。と、今年の桜の見納めに満足して帰路についたのだが・・・
途中でまたしても、桜の誘惑、取手市の真ん中にある老人福祉センターのさくらまつり に寄り道。知る人ぞ知る、かも知れないくらいのマイナーなところだったけど、見事な景色に遭遇。
わずか10分足らずで、車のウィンドウも屋根も桜でお化粧。乗り込むときにドアを開けて桜の花びらが舞い込むさまは何とも言えず、寄り道して良かった。満開の桜はもちろんいいけど、潔く散りゆく桜の風情はもっといい。
「散るさくら 残るさくらも 散るさくら」良寛和尚ですね。