フェルメール『真珠の耳飾りの少女』が見つめるもの

フェルメールにぞっこんの生物学者、福岡ハカセの企画する「福岡伸一のフェルメール 光の王国展2015」を探訪。フェルメールには特別の思い入れも無かったが、あの福岡ハカセがやるということで、本物ではないと知りつつも1,000円の入場料を支払って、リ・クリエイト(というらしい、新手の複製?)の世界へ。
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こんな画や

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こんな画も

それなりに見ごたえあったが、一番の収穫は”何を、誰を見ているのか”とその絵を見る人に不思議を残す『真珠の耳飾りの少女』が見ているものが分かったこと。本物はオランダのマウリッツハイス美術館に所蔵されているのだが、そこでの配置が答えであった。『真珠の耳飾りの少女』の反対側壁面にある、もちろんフェルメールの風景画『デルフトの眺望』を見つめていたというのだ。
『少女』のモデルはフェルメールの娘、妻、恋人、架空といくつかの説があるが、『少女』はフェルメールの生まれ故郷、デルフトを振り返り見つめていたのだ。
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この視線の先が・・・

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『デルフトの眺望』

『少女』を鑑賞する多くの人がどこから見ても自分を見ていると、錯覚させてしまう不思議な名画。『モナリザの微笑』と並び賞されるのもうなずけるかなと会場をあとにした。
「福岡伸一 フェルメール光の王国展2015」もあと四日でおしまい。