胃カメラを楽に飲むコツ

胃カメラ。聞いただけで喉元が詰まりそうなイメージだが、人生三度目の挑戦(試練?)で少しだけ楽に飲むコツをつかんだ。
正式には「上部消化管内視鏡」という。「胃カメラ」も広義ではその一種でもあるが、1950年にオリンパスが世界で初めて実用化した「胃カメラ」は、チューブの先に小型カメラが装着され、抜き取ったあとに現像し、異変があればそれから処置というシロモノで、現在のくまなく動画で確認してその場で処置、という優れものとは別ものである。
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胃カメラ                   上部消化管内視鏡

今般、人間ドックのバリウム検査(これも正式には「上部消化管X線撮影検査」というらしい)で、萎縮性胃炎と別の検査でピロリ菌の棲息を指摘され、内視鏡検査に至った次第である。直近の挑戦(試練)が5年前なので、あらためて恐怖と闘いながら、医学の進歩に期待しつつ病院の門をくぐった。
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ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)

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入れ歯は未だ無いが・・・

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手が震えていたのか、ボケてる・・・

処置室で胃の動きを抑える注射を肩に打たれ、喉の麻酔を5分間含まされ、メイン会場へと誘われる。「今日はやっぱりやめます」という子供じみた逃げを必死の思いでこらえベッドに横たわる。ここで秘密兵器、鼻孔拡張テープ「ブリーズ・ライト」を取り出し、看護師さんに目で合図(麻酔がかかっているから声を出すのが怖い)して装着。これで鼻呼吸が随分楽に。
そして開始。内視鏡の黒いチューブそのものは見ないようにしていたが、チラと目に入ったそれは直径15ミリくらいに見え、医師は淡々と喉に通してくる。喉から食道を通過する時が一番苦しいらしく、その後は肉体的には左程でもない。やはり医学の進歩で機器の改良があったのか。検査後に確認してみたら、それは9ミリ程度で、極めてスムーズに出し入れできるように工夫されているらしい。

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左が15ミリで大腸用、真中が9ミリ    因みに上が経口用、下が経鼻用で5ミリ

肉体的な苦痛は小さいがフと現実を見つめ、喉から長いものが胃の中まで入っている、パニックして起き上がったりしたら・・・などと考えたらもういけない。意識を喉から上方へ上方へと誘い、ゆっくりゆっくり鼻呼吸。ブリーズ・ライトはこれには効果てきめん。鼻の上にあるいい違和感が意識を喉から遠ざけてくれる。

10分足らずで終了。引き抜かれる感覚もないまま自由な体に。「特に問題はないようですが結果は紹介者へ送っておきます」という医師の言葉を聞きながら、口中の唾液をティッシュに吐き出すと、鮮血が。前回も前々回も無かった、はず。医師は「検査したので・・・」と言葉を濁したような・・・。

まぁ、とにかく終了。慢性胃炎が長期続くと萎縮性胃炎となり胃粘膜が薄くなり、そこにまたピロリ菌がいると統計的に胃癌発生リスクが高いから、除去すべきと、お薬を処方してもらって病院を後にした。
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楽に飲むコツ。リラックスと意識を喉から遠ざけること、そしてブリーズ・ライト。