徳川慶喜・斉昭、偕楽園、反射炉、ダイダラボッチ

徳川幕府の第十五代将軍徳川慶喜。幕末の混乱期、江戸城の無血開城を決断し、近代日本国家の扉を開けた英雄のひとりである。実は、薩摩長州にいいようにやられて、情けないやっちゃなぁと勘違いしていたが、ゆかりの地、水戸の県立歴史館で開かれている「徳川慶喜特別展」で引き寄せられた。
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茨城県立歴史館

歴史小説やTVドラマでその像は有名だが、その英邁さ、先見性、潔さに感服。親父さんは、烈公の名で知られる徳川斉昭、そう水戸 偕楽園の創業者である。歴史館のお庭の旧水海道小学校校舎を覘いて、徒歩5分の地にある偕楽園へ足を伸ばす。
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旧水海道小学校校舎

梅まつり真っ最中で、昨今はその開花具合を何分咲きとかでなく、パーセントで表しているらしく、行ったこの日は81%。どういう風に測るかは分からないが。
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偕楽園の表門

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81%の咲き具合

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梅むすめ、うーむ、まぁまぁか・・・。

次なるは烈公が外国軍隊に対抗するための兵器製造工場跡、那珂町にある「反射炉」跡をお参り。知る人ぞ知る(かも知れない)名所だが、先客2名を発見してちょっと嬉しい。大砲などの武器製造のための溶鉱炉とのこと。
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反射炉の煙突

那珂町は那珂湊のおさかな市場も有名で、店頭ではうに焼き(500円)、イワガキ(700円)ほか縁日の様。店内では中国人と思しき観光客が商品を触っては投げ、触っては投げ、どこ行ってもこの方たちは・・・。
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おさかな市場の駐車場の脇に停泊中のイカ釣り漁船

那珂湊のあるひたちなか市は、干し芋の生産で日本一。帰りしなずっと気になっていた老舗の干し芋屋さんに立ち寄る。創業明治三十年の大丸屋さん。
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店頭のモニュメント、テラノが口で芋ほり

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芋の乾燥風景、温室のようだが天日干し

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玉豊という品種の大きいお芋。中央丸いのは1円玉

ひたちなか市を後にして水戸方面に向かうと左側に、これも昔から気になっていた丘の上の
巨人のモニュメント。30年くらい前から少し不気味な姿で、行きかう車を見下ろしている。
そしてやっと行き着いた。大串貝塚を記念に残す公園の一角、建物の上にその巨人は鎮座しておられた。
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ダイダラボッチ様、海を見ているのか・・

海から離れたこの地に見つかった貝塚の不思議を説く話として、巨人が遠くの海まで手を伸ばして貝を喰らい、この地に殻を捨てたという。日本中によくあるダイダラボッチの伝説のひとつだが、ダイダラボッチは大太郎坊と書くそうで、大きな太郎坊やとして子供には慕われていたらしい。
早春の水戸藩探訪、お勉強でした。