熱海七湯めぐり、かつての名湯を訪ねて

春本番、東京から安近短のリゾート温泉地熱海は、平日から老若男女で賑わう。熱海市役所に切れ者が居て、TVなどのロケ担当者を置いてマスコミへの露出度を大幅にアップさせたことも寄与しているらしい。TV離れから番組制作予算が削られているTV局にとってもこの安近短の、それでいて全国区のこの地での旅番組は願ったり叶ったりなんだろう。

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今年新設なった駅前の足湯

以前から足湯はあったのだが、駅前ロータリーの改修に合わせスケールアップして、湯鏡までしつらえて堂々オープン。但し、地元では何度ものやり直し工事や、湯気も立たない湯鏡に批判の嵐。現在の熱海市長は東工大の土木建築を修めているのに、余程側近が悪いのか、地元の旧弊の仕業なのか。気を取り直して、お土産屋が並ぶ仲見世通りアーケードを抜けて、いざ七湯めぐりへ。
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アーケードを抜けたまま車道を下り、咲見町交差点を右折して少し行くと右手に「野中の湯」。シニアマンションの入り口に湯気をくゆらせる。
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しばし歩いて左折して細い路地には「小沢の湯」。
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これもまた元気に湯煙を見せてくれている。

ただ、この七湯なるものも大正時代までの遺物で、今は復元されているものの入浴できる代物ではない。さらに民家の端を歩いていくと(そんな普通のところに点在する)ちょっと有名な「大湯」。
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この横にはなんと日本最古という公衆電話跡。現在も例の緑色のヤツが使用できる状態で置かれている。誰が使うのか・・・。
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今度は海に向かって銀行が並ぶアーケードを降りていくと、銀行の横隅にひっそりと「佐治郎の湯」。目の湯とも言うらしいが余りにも地味で由来は知らない。
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海岸線の国道に出て左折してすぐには「河原湯」。これも庵はあれどひっそりと佇まう。
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海岸線の国道を左折し、再び狭路を上ると「清左衛門の湯」
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道端に普通にある。

あとふたつ、また住宅街を抜け車道に出て、やっとお目にかかった「風呂の湯」。そして何故か隣接して表示される「水の湯」。
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確かに湯桶のようなものはふたつあったが、ちょっと横着では・・・。

以上が熱海七湯めぐり。熱海駅から徒歩15分エリアから始まり、所要時間30分のお散歩にはお勧めです。

熱海は温泉地として有名だが、温泉そのものの噴出量としてはそれほどでもなく、自噴量としては全国で十指にも入らず(一位は草津)、動力での汲み上げでやっと六位(一位は別府)。
でも、東京からのアクセスからは今後東京オリンピックも控え、大化けする温泉地かも知れない。