織田信長から見るリーダーシップ

新年も明けて松もとれての 書初め となってしまったが、そろそろお屠蘇気分も抜けて、自戒を込めて「落第の上司」とならぬよう記したい。以下は、信長には一つも当てはまらない「落第の上司」像である。


①構成員の融和ばかり尊重し、厳しい指導力・統率力をもたない。
②失敗したときのことばかり気にして、石橋をたたいて渡らない。
③公私を混同し、組織の目的と個人的な都合を区別しない。
④対外的な折衝において事なかれ主義で、主張すべきことを主張しない。
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⑤近未来に事態がどう展開するかの見通しを持っていない。
⑥組織をどういう方向に引っ張っていくかのビジョンに欠けている。
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⑦仕事に通暁する努力を怠り、ことが起こるたびに部下に聞く。
⑧部下が仕事をしているのに突然日常茶飯事の話題で話しかける。
⑨命令を出すとき断固として出さず、遠慮がちにする。
⑩課長は係長に命令すべきなのに飛び越して直接係員に命令する。
⑪勝手な行動をとる部下を叱らず、放置している。
⑫仕事に自信がないので部下に毅然たる態度をとらない。
⑬担当者が不在のとき、代わって職務を代行することができない。
⑭現場の仕事を観念的にしか理解しておらず、理論で発言する。
⑮仕事以外の社会や政治全般に対する見識が足りず視野が狭い。
⑯決断が遅く、去就に迷う部下に判断を示してくれない。
⑰組織が危機に陥ったとき、あわてふためいて余計に危機を深めてしまう。
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⑱他のセクションへ雑談をしに行って長居をする。
⑲部下の前で他のセクションの人や同僚とヒソヒソ話をする。
⑳人事異動の権限などないのに、もっともらしく希望を聞いてみたりする。
㉑お金のことにケチであり、従って思考のスケールが小さい。
㉒仕事のマイナスを、共に飲食することでカバーしようとする。
㉓細かいことばかり指摘し、基本的なことを見逃している。
㉔他から難題を押しつけられたたとき、直ちに変更や撤回を要求しない。
㉕自分の持病を積極的に明らかにし、無能の言い訳にする。
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㉖裏切り者に甘い顔を見せ、戻ってくると喜んで迎えたりする。
㉗組織や自分の部下に対して上昇志向をもたず、投げている。
㉘趣味ばかりにうつつを抜かし、その方面の進捗を職場で誇ったりする。
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㉙大言壮語や演説や昔話が好きで、何かといえばすぐにそれを始める。
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㉚組織を自分のために利用することばかり考えて、組織のために自分が何をできるかを考えない。

十数年前「信長のリーダーシップ」という本から書き抜き、反面教師的に心していたものだが、見返してみてことごとく当て嵌まっているようで、驚きと悲しみと深い反省である。
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