水戸市民の飲料水を賄うダムが、水戸市街地のすぐ近くにある。
那須を源として栃木県から茨城県を流れ、大洗あたりで太平洋に注ぐ那珂川の支流に、ダム好き?なら堪らない二つのダムがあると聞き、早速探訪。
ひとつは藤井川に造られた藤井川ダム。
藤井川ダムは、水戸市のお隣城里町にあり、当初は治水目的のみに作られたが、その後灌漑、上水にも使われる多目的ダムとなったよう。
堤高37.5M。下方から一定量の吐水をしているが、ここから500Mほど離れたところに非常用吐水口がある。
非常用吐水口遠景。ここからの吐水はめったにないようだが、吐水させる際はこの下あたり一帯が水没するらしく、そこかしこに注意看板。「サイレンが鳴ったら即 避難」
吐水口と相対するように、反対斜面に登る階段があったので、ひょっとしたら斜面の向こうにも水を湛えているかと期待して行ってみたが、キャンプ場だった。
城里町家族旅行村 藤井川ダム屋外キャンプ場。かなり立派。このキャンプ場に近接して町営の温泉施設「ホロルの湯」なぞがあって、藤井川ダムは、水戸市の森林公園とともにアウトドアのメッカのよう。
これに比して、楮川ダムは水戸市のはずれにひっそりと、しかし、これぞという佇まいで存在を示す。
楮川をせき止め、藤井川ダムでは不足する飲料水の確保のために造られた。
貯水の水面を見ていると、定期的に何かが噴出してくる。何か怪獣でも出てきそうな雰囲気だったが、未だ不明。
水音がゴーゴーと轟く取水口アップ。でもこの辺が地形的に最上部だから、わざわざポンプアップしているのだろうな。
バス釣りの若者や周回道路を散歩する人、知る人ぞ知るだけど、凄く見ごたえのあるダムでした。