安楽死 を考える 安楽死先進国オランダの現状

オランダ

現在行われているピョンチャン冬季オリンピックでも強豪国として目覚ましい活躍のオランダですが、安楽死に関しての先進国として予てから注目していたところです。

自宅で死にたいけど

「病院・施設から在宅へ」という方向性は今や世界共通ですが、どの国もかけ声倒れに悩む中、オランダは本気で取り組んでいます。病院での死亡率を見てみると、日本は80%、欧州諸国は50%、オランダは30%です。

日本における場所での死亡率を見てみると、昭和26年は自宅が82%だったのが、平成25年には自宅外が85%となっています。マンションが増えたから、との憶測もありますが、数字的にはマンションの居住者が多い、東京、神奈川、大阪では17~15%、戸建てが多いはずの大分、鹿児島が最低の8%程度です。

安楽死法

オランダに話を戻しますが、2001年に世界で初めて安楽死法を制定し、患者の肉体的苦痛からの解放を目指し、一定の条件下であれば致死薬投与等を行っても殺人や幇助の罪に問われません。因みに自分の死を自由意思で決めるのが安楽死で、延命治療を拒絶し緩和ケアなどで死を待つ尊厳死とは区別されています。

オランダで安楽死した人は2011年には3695人、亡くなった人の2.7%、2016年には6091人であり、亡くなった人の4%と着実に増えてきています。

更に最近では条件を更に緩和し、高齢者であれば「もう死んでもいいや」的な安楽死も認めようじゃないか、という法案も提出され議論を呼んでいるようです。スゴイ。

苦しまないのが一番では

誰にでも公平に訪れる死ですが、突然死でない限り、死を間近に見つめざるを得なくなったときに、精神的、肉体的な苦痛からの解放が、法律や倫理観に優先されて欲しいと思っています。